あまりの衝撃に・・・

メールマガジンで何度もご紹介しているように、私は元々フリーター歴が10数年ありました。
本当に、偶然、ごく一般の社会人に昇格できたわけですが、世の中にはそうでは無い人がこれほどまでたくさんいるのだ、と言う事を本書を読むまで全く分かりませんでした。


もちろん、ネット難民や、高齢化するフリーターと言う問題は、認識をしていたんですがその実体がここまでひどいものだという事を、これだけのリアリティを持って理解していたのかと問われたら、「ごめんなさい」と言わざるを得ません。

これを読むと、本当にこの国が病んでいて、政治が全く機能していないと言う事がよく分かります。

そしてその政治の空白を、目端の利いたビジネス界がよってたかって、骨の髄までシャブリ取ろうとしていると言う事も理解出来るはずです。

もちろん問題は、政治やビジネス界だけにあるのではなく、本質的には、「本人に最も大きな責任がある」のだと私は思っているんですが、このあたりのトーンというか取材については、もう少し突っ込んで欲しかったなぁと感じました。

私自身、フリーター出身ですから、多くの派遣社員として働く人に、「正社員になれるチャンス」を提供したいと思っていますが、残念ながら、マーケット的に、「正社員になれるだけの実力が無い」人が、この層に多くいる事もまた事実なのです。

食うや食わずで、寝るところも不定で、その日暮らしをせざるを得ない境遇の人については、徹底的にセーフティネットを作って保護すべきだと思いますが、フリーターの全てが全て、そのような境遇で働いているわけではないと言う事も事実なのだと思います。


と言う事を、本書を読んで感じ、且つ、私自身の過去を思い出して、


  ● 私は本当にツイているのだなぁ


とありがたく思いました。(でも、自分だけがツイているからそれで良し、と言っているわけではありませんよ)

どこかでこのような境遇の人たちにチャンスを提供できるように、そんな人間になりたいと思いました。